MOCOPLA(モコプラ)荻窪での読書指導の様子をご紹介します
「家でなかなか本を読まない」「読書をするのが苦手」というお子さんは少なからずいます。
実際、読書に関するお悩みを抱えているご家庭は、モコプラに通っている方にもいらっしゃいます。
そこで、この春休みに読書の時間を1時間確保し、読書指導や読書に関する取り組みをおこなっていくことにしました。
今回は、読書の時間の様子や読書に関するアクティビティについてご紹介します。
時間にゆとりのある長期休みから読書の取り組みを初めて、様子を見ながら日常の活動にも反映させていきます。
MOCOPLA(モコプラ)荻窪教室とは?
キッズクラブ(学童クラブ)を主体とし、放課後の預かりをしながらレッスン(習い事教室)やスタディ(学習塾)に取り組める場所です。
預かりではなく、レッスン・スタディのみでも通っていただけます。
▼ ぜひ、MOCOPLAの1日をご覧ください!▼
春休みの読書の時間について
春休み期間に入り、普段よりも長い時間モコプラで過ごすことになるため、毎日1時間の読書の時間を設定しました。
春休み前にこんな本を買いました
ボードゲームを製造・販売しているすごろくやさんから出版されている「ゲーム絵本」というものを3冊購入しました。
この本は、自分でストーリーを決めて読み進めていくRPGのような本となっています。
各ページでストーリーの分岐があり、自分の選択によって物語が変わってくるので、読むたびにストーリーが変わり、何度でも楽しめる仕様。
ボードゲーム好きの子が多いため、読書のきっかけになればという想いから買ってみたところ大人気。
この本を夢中に読み進めた後、別の本に移行するなどの反応も見られました。
この本について、詳しくはこちらをご覧ください。
どのような様子で過ごしているか
ソファや学習スペースなど、自分のお気に入りの場所に本を持っていき読書をしています。
非常に集中して静かに取り組んでおり、学習の時間よりも静かな「1日で最も静寂な時間」となっています。
なお、具体的に取り組んでいる時間としては、昼食後の13:00~14:00です。
食事が終わり次第、13時を待たずして読書する子もいて、初めて数日ですが着実に読書の習慣が身についているように思えます。
アクティビティ「読書クイズ大会!」の様子
先日、アクティビティで「読書クイズ大会!」をおこないました。
こちらの想定以上に集中して取り組んでおり、静かな時間ながらも熱中した様子が見られたので簡単にではありますがご紹介します。
アクティビティの概要と流れ
この「読書クイズ大会!」は、自分が読んだ本の中からオリジナルで問題を作り、友達と解き合うというものです。
1対1の形式でおこなうのですが、1ターンの流れは次の通りです。
まず、200冊近く置いてあるモコプラの本棚の中から、自分の興味関心がある本を選びます。
今回は初めてということもあり、図鑑やマンガでもOKということにしました。
(結局、図鑑や漫画を選ぶ子はいませんでした)
そして、10分間しっかりと読書をおこないます。
この時に、どんな問題を作るか、問題の内容は考えず、まずは集中して10分間で読めるページまで読み切ります。
問題を考えながら読み進めてしまうと、本の細かな表現や場面の詳細などに気付かず、問題を作ることばかりに気を取られてしまうため、「まずはしっかり読むことが大事」ということを伝えました。
次に、5分で問題を作成します。
問題は必ず自分が10分で読めた範囲の中から作るように伝え、最大3問まで作成できるようにしました。
ただ、いきなり「問題を作ってください」と言われても難しいので、アクティビティをおこなった担当スタッフが事前に作成しておいた例題3つと「問い」のたて方についての指導を簡単におこないました。
いわゆる「5W1H」と呼ばれる内容を簡潔に伝え、困ったらそれらの表現を使うように指導しました。
お互いに問題を作り終えたら、本とワークシートを交換します。
この時、「なにこの本難しそう!」「すごいページの量が多い!」などの反応も見られました。
なお、本には10分間で読んだスタートのページとゴールのページに目印の付箋を貼っているので、どのくらいの分量を10分間で読んだかが一目でわかります。
交換を終えたらすぐさま相手が選んだ本を読み始めます。
この時間も自分の本同様、10分間確保します。
この時点ではワークシートには目を通しておらず、先ほど同様「まずはしっかり読む」ことを意識して読み進めます。
読み終えたら相手のワークシートに書いてある問題を見て、解き始めます。
問題を見ただけでは思い出せないことが多いため、何度も読み返して該当するページを探していきます。
お互いが解き終わったら、本とワークシートを戻し合い、赤ペンで丸つけをします。
自分で事前に考えていた模範解答をもとに丸つけをしますが、△や×の際には実際のページを見ながら解説していきます。
子ども達の様子
10分間の読書中に集中力が切れてしまう子や、友達と話しながら取り組む子が出てくることも想定していましたが、そんなことはまったくなく、異様なほどの集中力で取り組んでいました。
また、相手の選んだ本に興味を示したり、アクティビティ後にそのまま選んだ本を読み続けたりする様子が見られたりしたので、子どもたちの興味関心を高めるための効果はあったように見えます。
この時間のねらい
このアクティビティでのねらいは、細かいものを含めると何個もありますが、大きく2つあります。
1つ目は「目的をもって読書をすること」です。
なんとなく活字を目で追うのではなく、内容を理解するために読むことを体験してほしいという想いからこのようなアクティビティを思いつきました。
問題を作るということは、内容を理解していないといけませんし、ましてや丸つけ後に解説をしなければならないとなると、さらに深い理解が求められます。
だからこそ、いつも以上に真剣になり、隅から隅まで読んで理解するという意識で読んでいました。
2つ目は「自分の読書スキルを知ること」です。
「自分はどういう本に興味があってどんな本に興味がないのか」や「10分間で何ページ読めるのか、どれほど理解できるのか」など、自分の読書に関する意識を無意識的に知れる活動だと考えてアクティビティとして取り入れました。
読書に限らず、文章を読むという行為は生きるうえで欠かせないことです。
現時点で自分についてなんとなくでも理解することで、今後の読書に対する意識が少しでも変わってくれればうれしく思います。
最後に
今回は、最近の読書の様子や読書指導の取り組みをご紹介しました。
「家でなかなか本を読まない」「読書をするのが苦手」というお子さんのご参考になれば幸いです。
今後も読書の様子を定期的にご報告してまいります。